給水用の揚水ポンプ、加圧給水ポンプ、排水ポンプの制御盤の中に、交互リレーというものが設置されています。
これは、ポンプ1号機、2号機を交互に動かす指令を出しているリレーです。
故障すると、交互に切り替わらなくなったり、ポンプが起動しなくなったり、カチャカチャ勝手に切り替わったりいろいろな不具合が出ます。その時は、制御盤で単独運転にすれば、ひとまずは回避できます。
最近のものは制御基盤で交互切替を含む制御をおこなっているものが多いのですが、昔ながら(今でも使われていますが)の交互リレーの特徴を比較します
オムロン 61F-AN

入力信号の電源がなくなっても電磁ロックにて保持します。
G4Q-212Sに比べ高頻度開閉に耐えられるので、より良いリレーといえるのではないでしょうか。
配線の端子名も書いてあるので、現場では使いやすいものだと思います。
オムロンの61Fフロートなしスイッチ(コンパクトタイプ)と一緒に使用されている事例が多いです。
端子台に差すプラグインタイプは、一見便利そうですが接点の数が増え、その分信頼性が落ちるのでこのリレーが一押し商品です。
オムロン 61F-APN2

61F-ANのプラグイン(ソケットに抜き差しできる)タイプです。
メンテナンス時に簡単に脱着、取替えが出来ます。
オムロン G4Q-212S

古いタイプの制御盤に多く見られます。
ラチェット機構によりスイッチを切り替えます。切替パルスは100ms以上の時間が必要です。
(61F-ANは40ms以上)パルスが短い場合は切り替わらない時があります。
耐久性能的にはあるのですが経年経過するとプラスチック部品が破損しやすくなるようで割れているものをよく見かけます。
参考:
61F-AN:10万回以上(1,800回/H)に対し
G4Q-212S:50万回以上(1,200回/H)
パナソニック(旧 ナショナル) AF2182

テラルの給水ユニットによく使われています。
オムロン:61F-APN2と同様プラグインタイプですので
容易に脱着が出来ます。
例えば、G4Q-212Sを使用しているが、61F-ANに交換しようというのも可能です。
制御盤のリニューアル時は検討の余地があるかと思います。
※弊社では交互リレーのみの交換、修理、部品販売は行っておりません。本記事内容についての質問、問い合わせは受けておりません。ご了承ください。