【レビュー】荏原製作所 40PNAGM2.2


google 広告


荏原製作所 直結給水ブースターポンプ PNAGM型を紹介します。

概要

機名
40PNAGM2.2
製造年
2018年
標準仕様 水量-揚程
200L/min-31m
増圧設定範囲
0.23~0.69MPa
寸法
高さ1300mm 幅760mm 奥行288mm
重量
154kg

外観

40PNAGM2.2外観
40PNAGM2.2ウォールキャビネットタイプ外観
40PNAGM2.2天面
40PNAGM2.2天面

天面は背面方向に傾斜をつけることで雨水の排水を良くしています。

 40PNAGM2.2 配管取出し用穴 右側面
40PNAGM2.2 配管取出し用穴 右側面

正面から見て右側面側の取出し用穴です。左側側面にも同様に穴があります。上側から

  • 吐出し配管用穴 Ф100mm
  • 吸込み配管用穴 Ф100mm
  • 電線引き出し用穴 Ф33mm
  • 電線引き出し用穴 Ф27mm
40PNAGM2.2 配管取出し用穴 左側面
40PNAGM2.2 配管取出し用穴 左側面
40PNAGM2.2 フロントパネル鍵
40PNAGM2.2 フロントパネル鍵

いわゆるタキゲンの200番キーです。鍵を開けた後にレバーを手間に持ち上げ右に90度回転させ開錠できます。レバーの状態で開閉状態も判別が容易です。写真は開錠した状態のものです。

40PNAGM2.2 フロントパネル鍵の裏側
40PNAGM2.2 フロントパネル鍵の裏側
40PNAGM2.2 フロントパネル下側の爪
40PNAGM2.2 フロントパネル下側の爪

フロントパネルを閉じる際は最初にこの下側の爪を本体にはめてからパネル上側を閉めます。

40PNAGM2.2 吊りボルト
40PNAGM2.2 吊りボルト

工事の際に使用する本体吊りボルトです。聞いた話ではユアサ製のキャビネットだと吊りボルトの頭が黒色だそうです。キャビネット内にユアサ製のものはshimadaの検印があります。
吊りボルトは頭が赤色のものもあるようです。

40PNAGM2.2 キャビネット検印
40PNAGM2.2 キャビネット検印

ユニット機器

40PNAGM2.2ユニット機器配置
40PNAGM2.2 ユニット機器配置
40PNAGM2.2 フロントパネル裏面
40PNAGM2.2 フロントパネル裏面

フロントパネル裏面にはモータ部に吸音材が貼っており消音、共振防止となっています。

ポンプ

40EVFA302.2銘板
40PNAGM2.2ポンプ40EVFA302.2

永久磁石モータを採用し回転数7560rpmと高速回転とすることで小型を図っています。

補器類

40PNAGM2.2  圧力タンクBTH-10
40PNAGM2.2 圧力タンク BTH-10
減圧式逆流防止器 タブチ製 RPZ-F6 40A
減圧式逆流防止器 タブチ製 RPZ-F6 40A

本機種の途中からWATTS社製からタブチ製に切替わりました。他メーカーでもタブチ製品採用が増えてますね。

40PNAGM2.2 インバータユニット
40PNAGM2.2 インバータユニット

インバータユニットは手前へ90度引き出すことができます。モータの冷却ファンを使用しインバータの冷却器を冷やしています。インバータの冷却ファンがありませんので壊れる心配もありません。

40PNAGM2.2 アース線
40PNAGM2.2 アース線

ノイズ対策としてアースが強化されています。旧型のPNAEMのインバータ交換時にも同様な配線をされる場合があります。

バルブ

40PNAGM2.2 吸込み側ボールバルブ
40PNAGM2.2 吸込み側ボールバルブ
40PNAGM2.2 吐出し側ボールバルブ
40PNAGM2.2 吐出し側ボールバルブ

標準仕様品はバルブがステンレス製(以前は砲金製)となりました。別仕様にした時には砲金製となっていましたが次期ステンレス製に統一されるのではないかと思っています。

40PNAGM2.2 圧力タンク用三方弁と排水用ニードル弁
40PNAGM2.2 圧力タンク用三方弁と排水用ニードル弁

圧力タンク点検時にはこの三方弁のレバーを下向きにし圧力タンク内の水を排水弁から排水します。排水を終えたら排水弁を閉め圧力タンクの内圧を点検します。点検後は三方弁を右向きにし終了です。

40PNAGM2.2 エア抜き弁
40PNAGM2.2 エア抜き弁

ハンドルが樹脂製のエア抜き弁です。細いホースが付属していますのでそれを接続して排水できます。ニードル弁ですので少量の水量調整はしやすいです。
閉める際、手締めだけですと微量の漏水となることがありますのでその際はペンチで軽く締めてあげると止まります。
エア抜き弁は何か所かありますので、逆流防止器も含め全か所でエア抜きを行います。

制御盤

40PNAGM2.2 操作パネルを開いたところ
40PNAGM2.2 操作パネルを開いたところ

制御盤を開けるにはまずプラスネジを2本外しパネルを開きます。

40PNAGM2.2 パネルのロック部
40PNAGM2.2 パネルのロック部

ネジすべてを外しパネルの手前に引っ張ると外れます。写真の通り奥側でパネルがはまっていますのでそこを注意して手前に引っ張ります。

40PNAGM2.2 接続端子台
40PNAGM2.2 接続端子台

外部警報線などの接続端子台があります。

40PNAGM2.2 配線図
40PNAGM2.2 配線図

配線図は制御盤カバーの裏側に記載されています。

40PNAGM2.2 エラーコード一覧
40PNAGM2.2 エラーコード一覧

パネルの横にはエラーコード一覧が記載されています。本機種からNFC機能が付いていますのでNFC関連のエラーコードが追加されています。

40PNAGM2.2 電源端子台
40PNAGM2.2 電源端子台 ヒーター用端子台

運送用固定金具

40PNAGM2.2 運搬用固定金具
40PNAGM2.2 運搬用固定金具

運搬時はこの金具でポンプとキャビネットを固定しています。工事完了後はこの金具を取外しポンプと切り離すことで防振ゴムの機能が働きます。

40PNAGM2.2 運搬時固定ボルト
40PNAGM2.2 運搬時固定ボルト

ポンプの間の上部にポンプとキャビネットを連結しているボルトがあります。工事完了後に緩く固定しているか確認をします。外してはいけません。

まとめ

 2002年発売開始のPNAEMと寸法がほとんど変わりませんので、機器の交換は非常に簡単です。2015年にエコ機能を搭載したPNAFM型となり、その後2017年にNFC機能が搭載されたPNAGM型が発売されました。
 本機種からスマートフォンでデーターを一度に読み込めるNFC機能が搭載されました。2019年10月現在、アンドロイド機のみの対応ですがiPhoneなどのiOSにも対応されることが望まれます。(APPLE社の機能が解放されないと実現しないとのことです)
 地味な機能ではありますが停電復帰時ソフトスタート機能もすぐれものです。交換工事の際は一気に水を流さないようにバルブを調整しながら徐々に水を流していきますが、制御的にゆっくり水を流し始める機能です。このようにすることで配管内の錆がポロっと取れてしまい詰まってしまう現象を予防することができます。
 外部警報出力について 以前はポンプ毎など故障端子が多かったのですが 一括故障にまとめられたので配線が容易となりました。
 フロントパネルがとても取り外しやすくなりました。鍵が一ヵ所でかつ磁石でくっついているだけですので経年経過しても錆びて外しにくくなるようなことはまず無さそうです。
 キャビネットやバルブがステンレス製になったのもうれしいですね。デザイン的にもかっこいいと思います。

関連リンク


google 広告