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テラル SX-VFC インバータ交換

給水ポンプユニットのインバータが過電流トリップという表示にて停止したました。
インバータの不良と判断し交換しました。

過電流トリップとは・・・電流が通常よりも多く流れ回路が切断されたということです。

今回修理するユニットはテラルキョクトウのSX-VFC型インバータ給水ユニット7.5kwです。
テラル SX-VFC 給水ポンプ 全景
写真1

制御盤の裏にはインバータ用の冷却ファン。
テラル SX-VFC 制御盤冷却ファン
写真2

二台とも停止していました。冷却ができなくなったのも原因のひとつでしょう。
制御盤の中はこのようになっており、一番手前に給水ユニットの要の制御基板があります。
 
テラル SX-VFC 制御盤
写真3
インバータはその裏にあります。

今回は2号機のインバータですので矢印のものです。
作業は電源を落とし断水での作業となります。
電源を落とす前に、現状の設定値をメモし、それから電源を落とします
そして、早速分解作業に入りました。
 
テラル SX-VFC 制御基板 取外し
写真4
制御基板につながっているケーブル(a)を引き抜きネジ(b)を取外し基板をずらします。

その後、インバータに接続されている電源線などを取外し、取付ネジ(c)も取外しインバータを引きずり出します。
文章で書くと簡単ですが狭い場所にネジがついてますから結構大変です。

テラル SX-VFC 給水ポンプユニット インバータ 三菱:FR-T629-7.5K-31 200V 7.5kw
写真5
これが取り外したインバータです。
目視では故障の有無は確認できませんでした。
マグネットスイッチ(d)はコンデンサの放電用です。
インバータは電源が切れても常にコンデンサーに蓄電していますから、危険です。

抵抗(e)を使用して放電させる仕組みのようです。
フィルター(f)もついています。
設定スイッチ(g)でポンプの機数を選択します。
1号機=0、2号機=1、3号機=2 となります。
この端子(h)には制御用の信号線が入ります。
 
この部分の拡大が下の写真
テラル SX-VFC 給水ポンプ用 インバータ 三菱:FR-T629-7.5K-31 端子台拡大
写真6
jの端子、左から4端子分を使用します。iは設定スイッチです
このようにこのような結線となっています。
テラル SX-VFC 給水ポンプ用 インバータ 三菱:FR-T629-7.5K-31 端子台結線の様子
写真7

無事にインバータと冷却ファンの修理が完了しました。
インバータ交換の場合は断水となります。
基板などは高電圧の部品もありますので、絶対に手を触れないようにお願いいたします。

ポンプの圧力計の仕組み

実は圧力計は消耗品です。
圧力計を取り外すと0を指すはずですが、このように(写真1)外しても針の位置が変わらない圧力計を見かけます。他にも、指示値が振り切っていたり、0のまま動かなかったり、いろいろなパターンがあります。
圧力計 正面
写真1

どのように壊れているか分解してみました。メーターの後ろ側の写真2です。

圧力計 分解1
写真2

可動部分を拡大したのが次の写真

圧力計 分解2
写真3

圧力によって「1」が動き「2」の歯車が動いてメーターを動かします。「3」のゼンマイで微調整をしているのだと思います。
結局は「1」の部分が使っているうちに変形して数値がずれてしまうのでしょう。

予防策としては使わないときはゲージのコックを閉めておくと良いでしょう。使うときも、コックを全開にはせずに少しだけ開けて圧力を確認しましょう。

また、圧力変動が激しい箇所に設置している場合は、サイホン管を取り付けたり、オイル封入タイプの圧力ゲージを設置すると良いでしょう。

落雷による基盤の不具合

昔に比べて夏が暑いですね。
ヒートアイランド現象も含め、夕方のスコールに似た雷雨が多くなっていると思いませんか?
今回紹介するのは落雷で損傷した基板です。
基板はエバラ:フレッシャー1300についているKP500Bという基板です。

この基板は各々接続されたセンサーを元にポンプを制御しています。
エバラ フレッシャー1300 基板 KB500
写真真ん中が損傷しているICです。
 
左下赤丸部を拡大した写真がこちら
エバラ フレッシャー1300 基板 KP500 拡大
ここに貯水槽の電極線を接続していますので、ここから電気が流れ込んだのでしょうか?

 
損傷したICを拡大
エバラ フレッシャー1300 基板 KP500 IC損傷
見事に粉砕しています。
 
弊社が呼ばれた際は、渇水警報が発報していました。状況としては水槽の渇水警報がでてポンプが停止し断水していました。

しかし水槽内は水は満タンにあり何をいじっても改善しませんでした。
夜間でしたので応急的に手動運転としました。ポンプ加熱防止のため水を少量出しっぱなしで、断水を避けました。
翌日メーカーより基板を持ってきてもらい修理実施いたしました。
 
今後はこのような雷事故も増えてくると思われます。夜間は修理代も時間もかかるので
応急対応法を業者に聞いてみても良いかもしれません

増圧直結給水の水道局による規制の違い

そもそも、なぜ貯水槽が必要なのでしょうか?それは、

  1. 一時的に大量の水を供給すると近隣の水量・水圧に影響がある。
  2. 事故・災害など突発的な断水時に支障をきたす。
  3. 対象建物にて薬品を使用している場合、その薬品が蛇口などより水道管に逆流する恐れがある。

基本的には上記3点です。

しかし、昨今1.についてかなり改善され、供給能力があがってきたため、直結や増圧直結が認められる範囲が広がってきました。

増圧直結給水は貯水槽がなくても水道本管から加圧ポンプを経て家庭へ給水できる方式です。

直結増圧給水方式 説明図

考えてみれば、丘の上の2階建ては直結なのに、谷にある5階建てで直結できないのはおかしな話です。

直結増圧給水 階数 制限 説明図

改めて、自分の建物が増圧直結は可能か?考えてみましょう。

管轄水道局 横浜市 神奈川県企業庁 東京都 川崎市 横須賀市
対象地域 横浜市 相模原市、城山町、津久井町、相模湖町、藤野町(の一部)、逗子市、葉山町、鎌倉市、藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町、平塚市、小田原市(の一部)大磯町、二宮町、大和市、綾瀬市、厚木市、愛川町(の一部)、海老名市、伊勢原市、箱根町(の一部) 23区

下記除く多摩地区

(武蔵野市、昭島市、羽村市、奥多摩町、檜原村)

川崎市 横須賀市
直結増圧が

可能な建物

使用水量 50m3以下 50m3以下 メーター口径で75mm以下 なし 50m3以下
世帯数 ファミリー50戸以下

ワンルーム82戸以下

49戸以下 なし なし 60戸以下
高さ 10階程度 30m以下(10階程度) なし 10階以下 45m以下(15階程度)
最大水量 なし 250L/min以下 なし 240L/min以下 なし

※簡易的な表なので実際には水道局と事前協議が必要です。また以下の場合はこの方式が適さず、許可が下りない場合があります。

※表記は2008年当時のもので現在は適応範囲が増えています。

  1. 一時的に大量の水を使用する。
  2. 常時一定水圧、一定水量を必要とする
  3. 断水・減水時にも給水が必要。(病院・学校など)
  4. 有害薬品を使用している(工場・美容院など)

表に当てはまれば、増圧直結給水工事をできる可能性があります。

「貯水槽が邪魔だな」とか、「より良い飲み水を飲みたいな」とお考えの方には本当にお勧めできる方式です。

テラル LP型ラインポンプを分解しました。

ラインポンプが手に入りましたので分解しました。
ラインポンプとは、配管の途中に設置し、送水するものです
給水ポンプとはちょっと異なりますが、水を送るという意味では同じものです

テラル LP40B51.5 ラインポンプ

テラル LP ラインポンプ
これがラインポンプです。テラルキョクトウ LP型です

型式
LP40B51.5
吐出し量(L/min)
50~200
全揚程(m)
28~23

ポンプ

ケーシング(写真下側)を外した写真がこちら
テラル LP ケーシング
こちらがケーシング。
水は写真右から入り、真ん中の穴から出て、羽根車により左に送水されます

テラル LP 羽根車
こちらが羽根車
羽の真ん中より水が入り、遠心力で外側のスリットに送水されます。
洗濯機の脱水機のような感じです。

ポンプの羽は基本的に同じような形式で、圧力が必要な場合は羽を2段や3段など重ねて使用し圧力を高めます。

そして、羽を取り外すと、水を漏れなくしているメカニカルシールというものが軸に付いています
テラル LP メカニカルシール

回転しているにもかかわらず、水が漏れてこないのはこのメカニカルシールのおかげです。

セラミックとカーボンで出来ており、これ(写真右、左)がばねにより圧着され、水の膜を作り出し擦り合わさって回転しています
これが摩耗すると水が漏れてきます。漏れている原因自体はこのメカニカルシールによるものですが、たまに、ケーシングや軸本体が要因となるケースも見られます。メカニカルシールは消耗部品のひとつです

テラル LP ケーシング 羽根車 など部品
これでポンプ部は分解できました

写真左から、ケーシング、羽根車、メカニカルシール、フレームとなっています

電動機

次はモータ部分です
テラル LP モータ コイル部
モータの中はこのように配線が巻いてあります。サーマルスイッチがない場合、負荷が増えると、銅線が高熱となり、絶縁部が溶け絶縁不良、漏電となります。

テラル LP モータ ロータ ベアリング

こちらは軸と回転子。矢印部がベアリングです
ベアリングは運転時間・環境により随時劣化し、最後は固着し動かなくなります

ポンプから異音がした場合はこのベアリングからの場合が多数です。
異音がでたベアリングはもう役目を果たしていないので、早い内に交換をお勧めいたします。

オーバーホール(ベアリング交換)の場合はポンプの状況により可否の判断を致します。

見積りには、消耗品(メカニカルシール・ベアリング・パッキン)の項目が入りますが、状況により、羽が痛んでいたり、軸受けの磨耗が進行していたり、ケーシングが痛んでいたりします。
こればかりは、分解してみなくてはわかりません。
部品自体は注文して入荷してから行いますので、もし、予想外の部品が壊れている場合は改めて別の日に修理となってしまいます

その様な場合、最初の分解と次の分解と2重に工賃がかかるため、新品よりも金額が高くなってしまいます。
そのため、腐食が見られる場合は新品への交換をお勧めいたします

給水ポンプ制御盤の交互リレーの比較

給水用の揚水ポンプ、加圧給水ポンプ、排水ポンプの制御盤の中に、交互リレーというものが設置されています。

これは、ポンプ1号機、2号機を交互に動かす指令を出しているリレーです。

故障すると、交互に切り替わらなくなったり、ポンプが起動しなくなったり、カチャカチャ勝手に切り替わったりいろいろな不具合が出ます。その時は、制御盤で単独運転にすれば、ひとまずは回避できます。

最近のものは制御基盤で交互切替を含む制御をおこなっているものが多いのですが、昔ながら(今でも使われていますが)の交互リレーの特徴を比較します

オムロン 61F-AN

オムロン 61F-AN 交互リレー omron
入力信号の電源がなくなっても電磁ロックにて保持します。G4Q-212Sに比べ高頻度開閉に耐えられるので、より良いリレーといえるのではないでしょうか。配線の端子名も書いてあるので、現場では使いやすいものだと思います。オムロンの61Fフロートなしスイッチ(コンパクトタイプ)と一緒に使用されている事例が多いです。端子台に差すプラグインタイプは、一見便利そうですが接点の数が増え、その分信頼性が落ちるのでこのリレーが一押し商品です。

オムロン 61F-APN2 生産終了品

オムロン 61F-APN2 交互リレー omron
61F-ANのプラグイン(ソケットに抜き差しできる)タイプです。メンテナンス時に簡単に脱着、取替えが出来ます。

生産終了につき代替品61F-AO-CP08-NRAが該当します。

オムロン 61F-AO-CP08-NRA

61F-AO-CP08-NRA
61F-AO-CP08-NRA

61F-APN2の代替品です。電圧フリーとなっています。最小休止時間:200ms以上 → 2s以上となっています。

オムロン G4Q-212S

オムロン G4Q-212S 交互リレー OMRON
古いタイプの制御盤に多く見られます。

ラチェット機構によりスイッチを切り替えます。切替パルスは100ms以上の時間が必要です。

(61F-ANは40ms以上)パルスが短い場合は切り替わらない時があります。

耐久性能的にはあるのですが経年経過するとプラスチック部品が破損しやすくなるようで割れているものをよく見かけます。

参考:

61F-AN:10万回以上(1,800回/H)に対し

G4Q-212S:50万回以上(1,200回/H)

パナソニック(旧 ナショナル) AF2182 生産終了品

パナソニック(旧 ナショナル)AF2182 交互リレー
テラルの給水ユニットによく使われています。オムロン:61F-APN2と同様プラグインタイプですので容易に脱着が出来ます。

※弊社では交互リレーのみの交換、修理、部品販売は行っておりません。本記事内容についての質問、問い合わせは受けておりません。ご了承ください。