エバラ フレッシャー3100

加圧給水ポンプユニットの選び方 2009年度版


google 広告


給水ポンプにはいろいろな種類がありますがここでは、中小規模マンション(3階以上)施設向けの商品をご紹介します。
最近は直結増圧給水(水道本管から受水槽を設けず直接各世帯に給水する)方式も増えてきていますが、まだまだ主流は加圧給水ポンプと思います。

加圧給水ポンプユニットの制御方式による長所と短所

加圧給水ポンプユニットにはポンプの運転制御方式の違いにより主に下記種類に分類されます。

ポンプの種類 長所 短所
定圧給水ポンプ 設置コストが安い 蛇口での水圧変化が大きい
減圧弁方式(吐出し圧力一定)
給水ポンプ
蛇口での水圧変化は比較的少なめ 減圧弁のメンテナンスが必要
インバータ制御(推定末端圧力一定)
給水ポンプ
蛇口での水圧変化が小さい
使用水量によりモータの回転数を変化させる為、電気省エネ効果がある。
設置コストが高い
インバータのメンテナンスが必要

現在は省エネ効果も高いため、「インバータ制御給水ポンプユニット」が主力です。

加圧給水ポンプユニットのメーカー別特徴

主要メーカーのポンプとその特徴です。製品はそれぞれインバータ制御給水ポンプユニットです。(50音順)

外観/メーカー名/機種名 特徴
エバラ フレッシャー3100
荏原製作所 フレッシャー3100

ノイズフィルタ、ACリアクトルを標準で装備
小水量停止時間をファジィで変え省エネ運転と最適運転回数を実現し無駄な運転とインチングを防止
圧力タンクが取外し易くメンテナンス性が良い
吸上げ運転可能
リモコンによる各種設定運転監視が可能

川本製作所 KF2
川本製作所 ポンパーKF2

高さが低い
静かな運転音
DCリアクトル サージキラー、ノイズフィルターを標準装備
圧力検出部は光センサーで無摺動構造により長期間安定した動作(PAT)
吸上げ運転可能

テラル NX-VFC
テラル NX-VFC

設置面積が小さく、狭小スペースに収めやすい。
総重量が軽く工事が容易
運転時間均一化制御機能
ラジオノイズフィルターを標準装備
樹脂製屋外カバーにより錆ない

表ではメーカー間での機能の違いを記載しましたが、標準装備でなくてもオプションで用意されている機能などもありメーカー間での差はあまりないように思います。
次にメーカー毎に数値的な違いを比較します。
製品は吸込口径50、モーター2.2kw、自動交互運転のものです。(寸法については別途メンテナンススペース・屋外カバースペースを考慮にいれることがが必要です)

メーカー名/品番 重量(kg) 奥行(mm) 幅(mm) 高さ(mm) 標準仕様
(L/min) (m)
吐出揚程設定範囲(m) 騒音値
(dB(A))
荏原製作所
50BNAMD2.2A
119 555 780 548 376L/min 20m 20〜32 56
川本製作所
KF2-50A2.2
141 535 910 520 225L/min 32m 20〜32 52~54
テラル
NX-VFC502-2.2D
97 662 560 575 300L/min 27m 18〜42 56

機能としては荏原製作所、騒音の少なさは川本製作所、小型軽量のテラルという印象があります。
工事の際は設置スペースにより制御盤の向きなども考慮する必要があります。

下記の記事もご参照ください。

給水ポンプの選び方 2009年度版
https://pump-pro.acquainc.com/2008/12/2009

給水ポンプの選び方 2014年度版
https://pump.acquainc.com/archives/2510

2012/12/4 記事変更、加筆


google 広告