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荏原製作所 40BIPMD52.2でEr6表示は何の故障?

質問 荏原のフレッシャー1300でEr6の表示が出て断水したのですが

荏原製作所の給水ポンプユニット、フレッシャー1300で、表示部にEr6と表示が出てポンプが停止してしまいます。基板にある電源を入り切しても1時間程度でまた止まってしまいます。

回答 操作パネルとの通信不良かもしれませんがメーカーに対応をお願いしてください

フレッシャー1000 BDRMD BDPMD/フレッシャー1300 BIRMD BDPMD などの機種が該当します。
F06やF07という故障表示もあるのですがEr6は別の故障です。
この件については説明書の故障警報表示一覧とは別のページに記載があります。

F1300 取扱説明書 P25より抜粋

読んでみると

表示パネルの接続ケーブルの差し込み不良がないかご確認ください。(警報ブザーはなりません)

対応方法

念のため電源を落とし表示パネルと本体の基盤に繋がるケーブルのゆるみが無いか確認してみてください。
それでも、同じ不具合が起きるようであれば基板の不具合の可能性がありますのでメーカーへ修理手配をしてください。
修理するまでの間、断水だと困りますのでNo.1ポンプを強制運転にし対処することが可能です。
方法などは修理依頼の際に聞いてみると良いでしょう。
参考URL
フレッシャー1000基板

荏原製作所 エバラフレッシャー3100 制御盤 2012年製

エバラ フレッシャー3100の制御盤の説明を記載します。

制御盤型式
IBTF22.2
電源
3相 200V
出力
2.2kW×2
製造
2012年

外観

正面

制御盤本体は焼付の鋼板でしっかりした作りです。
正面より
正面
受水槽切換え方法について
受水槽切換え方法について
運転方法について
運転操作方法について
操作パネルと エラーコード一覧表
操作パネル エラーコード一覧表
操作パネルはシンプルです。

LEDによる4ケタ表示(電流値などの表示)+1ケタ表示(ポンプ号機表示)
工事中はパネルのスライドスイッチで運転不可とします。通常は運転可です。

通常時は

  • 「自動」が点灯
  • NO.1、No.2の「運転」が点滅(運転待機中)もしくは点灯(運転中)

です。
「停止」が点灯している場合は該当するポンプは運転がかかりません、「停止」が点滅の場合は故障ですので注意が必要です。
隣には異常時のエラーコード一覧が記載されています。写真は制御盤更新用のものなので、すべての方式毎のエラーコード一覧表が記載されています。

側面 背面

右側
制御盤 右側
左側
制御盤 左側
背面
制御盤 背面
インバータ冷却部
インバータ冷却フィン
銘板
制御盤 銘板

注記 制御盤取扱上のご注意
注記 制御盤取扱上のご注意

制御盤内部

手回しできるねじを外すと内部を見ることができます。
前面パネル取外し

漏電ブレーカ

漏電ブレーカ EW50AFC

インバータ

インバータ 富士電機 FRENIC-Mini
運転中はポンプの電源周波数値を40.00~60.00Hz付近の値で表示します。
ブレーカが落ちている場合はインバータに数値がでず、盤面に*E07表示(インバータ通信エラー。*はポンプの号機)として表示されます。

電源接続用の端子

電源端子台

操作電源スイッチとヒューズ

制御電源スイッチ ヒューズ

ACリアクトル

写真は2.2kw*2。高調波を抑制し力率改善を行うためにあります。
ACリアクトル

ノイズフィルター

ノイズフィルター

電源基板

FR3-POW1
EBARA FR3-POW1 電源基板
EBARA FR3-POW1 電源基板

電源基板

FR3-POW こちらは別の制御盤についていたバージョン違いの基板
電源基板 FR3-POW

CPU&液面基板

FR3-MN1
EBARA CPU&液面基板とI/O基板
EBARA FR3-MN1 CPU&液面基板

I/O基板

FR3-I/O
EBARA FR3-I/O I/O基板
EBARA FR3-I/O I/O基板

端子台

端子台
制御基板にある各種端子台。

左下のA1~A6、B9~B14端子は電動機関連の運転と故障表示用端子

右下のFG,R,Sは電源基板と接続、CV~RRは流入電磁弁関連 B1~B8は水槽水位警報関連
電磁弁用の回路を給水ポンプユニットに内蔵となっています。

右上のE11~E43までは水槽の電極関連のもの

操作表示基板

操作表示基板 裏面

制御盤配線図

制御盤配線図

荏原製作所 エバラフレッシャー1000 制御盤 2011年製

荏原製作所の給水ポンプユニットフレッシャー1000の3.7kW用の制御盤IRLM23.7です。

上部には操作上の注意、エラーコードなどが記載されています。

背面には制御盤の型番が書いてあります。

手前下方のねじを緩めて両側の爪を浮かせながら手前に引っ張るとカバーは取外しできます。

RST端子の裏側には制御用の電圧変換トランスがあります。

制御基板の裏側には電磁接触器(春日電機:MUF-18)、その下にCT(カレントトランス:電流値測定用)があります。
特殊仕様でSSC(ソリッドステートコンタクタ)も選択できます。

操作パネルを固定している4本のねじを外し、端子から配線を引抜くと、操作表示パネル(KP521)を取り外せます。

フレッシャー1000 表示操作基板裏面

警報用のブザーがついてます。

KP521を取り外すと基板(KP520)があります。これが制御基板です。

下側には左からヒーター用電源端子、制御盤の主電源ON/OFFスイッチ、上段が警報端子、下段が水位電極端子です。

上部中央には強制運転スイッチがあります。
制御盤の故障により表面のスイッチで運転がかけられない場合はこれを強制にします。
No.1ポンプの強制運転ができます。
コネクタは圧力センサー、流量センサー、温度センサーなどが配線されます。

通常はスイッチを下向きの「通常」にセットしています。

ポンプの運転が止まらず、熱を持っていた場合

機種はエバラ フレッシャー 32BDSMD51.1Dです。
水を使用したあと、水を止めても、ポンプが止まらず、配管が熱を持つという事例です。

ブレーカーを入り切り(正確には切って入れるですね)するとひとまず停止するそうです。

ポンプが止まらずということは、止まらせるために働くセンサーのトラブルを想定します。
配管が熱をもつというのは、おそらく水を使用せず配管内に水が停滞しており
ポンプが回転しっぱなしであると水が熱をもつということだと想定しました。
基板などは電圧が常にかかっています。絶対に手を触れないようにお願いいたします。

現地での確認

  1. ポンプの吐出し側のバルブを閉める。
  2. 通常であればポンプが止まりますがやはり止まりません。これでポンプが止まればポンプは異常ないので、どこか漏水がある可能性を検討します。
    今回は止まらずなのでやはりポンプの故障。そこでバルブをまた開ける。

  3. 水栓で水を出したり止めたりして、センサーの状況を確認する。
  4. マンションで住民さんがいつ使用しているか想定できない場合は難しい方法ですが。
    水を出したり止めたりすると、圧力スイッチからカチッと音がします。
    圧力スイッチの配線をはずし、抵抗値を測ると、ポンプが起動しているときはOFFになりポンプが止まり、水圧が落ちるとONになっていました。
    まず圧力スイッチは問題なし。
    つぎに、水の流れを検知しているフローセンサー。基板上のリレー(フローセンサー用のリレー)もカチッと水が動くたびに動いて
    いるのが目視で確認できました。(本来は抵抗値などを測ると確実にOKですが状況的に測りにくい為、ひとまず異常なしと判断)
    このことによりほぼセンサーは大丈夫と確認できました。もしカチッと音がしないようであればセンサーやリレーが怪しいと想定されます。
    その際はそれぞれの抵抗値などをあたります。

  5. 停止時間設定タイマー
  6. このタイマーは水を止めてすぐにポンプが止まらないように制御しているタイマーです。
    このポンプの設定では水が止まってから1分半後にポンプが切れることになっていました。
    給水ポンプ 停止用タイマーリレー
    (写真はダイヤルを廻してしまったので0を指していますが、最初は1.5を指していました)
    このリレーの回路図を確認し、
    給水ポンプ 停止用タイマーリレー 回路図
    OFFの場合は1-9、4-12の端子がつながることが確認できました。
    リレーのソケットで配線の切れ端を使用し擬似的にOFFの回路を作りました。
    制御盤 応急処置

  7. 最後に水を出したり止めたりして動作の確認。
  8. そこで、もう一度動作を確認するとポンプが起動停止しました。

ひとまずは応急処置としてこの配線をくっつけておくとして後日
このタイマーを交換に行きます。

基板などは電圧が常にかかっています。絶対に手を触れないようにお願いいたします。